今日、僕の通っている英語学校に、新しい日本人がやって来た。
(まあ、正確に言うと、僕は今週で英語学校は辞めてしまったので、僕が通っていた、というべきなのだが)
僕は、ニートになってからというもの、午前11時過ぎに起きるという自堕落な生活を送っている。
今日の、午前11時過ぎに、僕が通っていた英語学校に通っている日本人の友人から、連絡が入った。
なんでも、新しい日本人がやって来て、ちょっと困ってるようなので助けてほしいということだった。
『まあ、学校まで歩いて五分だし、ニート生活で暇だし。』
ということで、僕はその日本人に会うために、久しぶりに学校へ行った。
学校に行くと、眼鏡をかけた日本人の男性が待っていた。
彼は、今日インドに着いて、入学手続きや、住居の手続きをするために、早速学校にやって来たらしい。
しかし、紹介された家が、想像していたよりもかなりクオリティが低かったらしく、びっくりして、日本語の通じる相手に意見を求めたくなったのだそうだ。
僕は早速、彼が紹介された家を見に行ったが、僕が知っている限り、この学校界隈の寮としては、まずます悪くないレベルの部屋だった。
しかし、彼はそのクオリティに愕然としているようだった。
まあ確かに、日本人の感覚からすると、その部屋はお世辞にもきれいとは言えない。
また、セキュリティにも、かなり不安を感じる。
しかし、忘れては行けないのは、
「ここはインド」だということだ。
ここインドでは、あのレベルの部屋は、比較的クオリティの高い部屋なのだ。
しかし彼は、その環境を見て、これからのインド生活が不安になり、学校の入学すら再検討し始めてしまったようだ。
(後で聞いたのだが、彼は潔癖性らしい。
潔癖性の人が、インドに来てしまったこと自体、間違いのような気がするが、、、)
聞く所によると、彼はインドに来るのは、今回が始めてではないらしい。
以前、ボランティア活動で、インドに来たことがあるそうだ。
「しかし、今考えてみると、そのボランティア活動の時は、色んな面で、かなり保護された環境の中で生活していた。
それが今回、なんの保護もない状態で一人でインドにやって来てみて、そのあまりのギャップに、すっかり面食らってしまいました。」
という状況だそうだ。
僕は彼に対して、
「紹介された部屋が気に入らなかったら、他の所紹介してくれと頼めば、紹介してもらえるよ。」
と助言した。
他にも、インド生活の実態など、色々と話した。
すると彼は、
「今日は街中のホテルに一泊して、気持ちを落ち着けてから、また今後どうして行くか考えたい。」
と言った。
なので僕は、街への行き方を案内して、リキシャの交渉をして、彼を送り出した。
さてさて、果たして彼は無事に、インドの生活に馴染むことが出来るのだろうか。。
ってことがあったんだけど、
『やっぱりインドって、馴染める人と馴染めない人、はっきり別れる所なんだな~。』
と改めて実感した。
彼が言うように、ボランティア活動とか団体旅行とかでインドに来るのと、なんの保護もない状態でインドで生活するのとでは、全くわけが違う。
ボランティア活動や団体旅行などで、日本人がたくさん訪れるような所では、日本人のために、様々な部分が配慮されている。
それは過去に、そこを訪れた日本人達が、
「こんなのはあり得ない!」
と、散々不満を言って来たからだろう。
だから、日本人を受け入れる側も、日本人に文句を言われないよう、ある程度配慮していってるわけだ。
しかし、実際にインドで生活するとなると、当然日本人向けの配慮など一切されていない。
こちら側が、インド人向けの環境に合わせていかなければならないのだ。
インドで生活をしようと思うのであれば、そのギャップを計算した上で、覚悟を決めて来なければならない。
だから前にも書いたように、インドに行く前に、東南アジアで修行が必要なのだ。
僕たち、アジアを旅する人達の常識、
『インドに行く前に、東南アジアで修行してから行け』。
それももちろん、団体旅行などではなく、一人旅で現地の人達と同じような生活をしながら、慣らしていく必要がある。
日本人からすると、東南アジアでも、驚くようなことがたくさん起こる。
しかし、そんなことで、
「無理!」
なんて言ってたら、インドではもっと無理だ。
インドの『無理さ』は、もう一段階上なのだ。
ってことで、アジアを旅する人達の常識、
『インドに行く前に、東南アジアで修行してから行け』
というのは、やはり正しかったのだな、と再認識。
『彼も、インドに来る前に、タイやカンボジアで修行してくるべきだったな』、と考えつつ、彼の今後の検討を祈る。