『インド人は本当に毎日カレーを食べているのか?』

何人ものインド人を追跡調査したわけではないので、その真相は僕には分からない。
が、インド人の家庭にホームステイしている留学生の話を聞くと、やはりご飯はほとんどカレーが出てくるそうだ。(もしくはカレー味の何か)

なので、『インド人は毎日カレーを食べている』といっても、大げさな話ではないのだろう。

『インド=カレー』『韓国=キムチ』というイメージは、かなり短絡的なイメージのような気がするが、実際に両国に住んでみた僕としては、これはまさにイメージ通りだと言える。

さて、そんなインドに住み始めて、ちょうど一ヶ月が経った。
正直もう、カレーには飽きて来た。

なので、最近はもっぱらフライドライスばかり食べている。
しかし、このフライドライスも結構辛い。

ここ4日くらいずっと、お腹の調子が良くない僕からすると、フライドライスですら刺激が強過ぎてあまり食べる気にならない。
ってことで、最近無性に麺類が食べたくなって来た。

理想を言えば、うどんやそばのような、お腹に優しそうな麺類を食べたいのだが、そんな気の利いたものを出す店なんか、うちの近所にはない。
うちの近くの店においてあるのは、せいぜい油で炒めたフライドヌードルくらいだ。

まあそれでも、カレーや激辛のフライドライスに比べるとだいぶお腹に優しい。
『そんなものでもいいから、食べたいな~』と思い、今日は最近発見した中華&タイ料理屋さんに行ってみた。

中華とタイ料理を一緒くたにしちゃってる時点でちょっと怪しいが(店内にはなぜか浮世絵みたいなのが飾ってある)、味は案外悪くない。
今日は、その店のメニューの中に、パッタイを発見したので頼んでみた。

パッタイは、タイの焼きそばのような料理で、僕がタイを旅した時は、お箸を使ってズズズズ~っと、パッタイを食べるのが楽しみだったものだ。
世界からはあまり歓迎されないが、やはり日本人であるからには、麺類はズズズズ~とすすりながら食べたい。
そうしなければ、美味さが半減してしまう気がする。

『今日は久々にズズれるぞ~。』
と期待しながら待っていたら、なんと出て来たパッタイは、、

見事にブッツリと麺が切られていた。。

『一体なぜ、、?なぜせっかくの麺を切ってしまうんだ、、?』

しかし、これがインドスタイルらしい。
聞くと、インド人の家にホームステイしている友人も、昼食のパスタは細かく切り刻まれて出て来たそうだ。

一体なぜ、インド人は麺を細かく切ってしまうのか?
僕は考えてみた。

そのとき、僕は思った。
『そういえば、インドの店にはお箸が置いてない。
いや、それどころかフォークすら置いてない店も結構あるぞ。
インド人が食事の際使うのは、基本的に手かスプーンのみだ。

そうか?!
手かスプーンでも食べやすいように、お客さんに配慮して麺を細かく切って調理してんだな。』

僕は、こういう結論に辿り着いた。

でもやっぱ麺類は、細長い麺に、他の具材や調味料が絡み付くからこそ美味いんであって、切っちゃったら台無しだよな~。

これから麺類注文する時は、
「ノーカットでお願いします。」
って言わなきゃダメかも。

結局、ズズズズ~っとすすりながら食べることは出来ず、スプーンでもぐもぐと食べた。
なんか、不完全燃焼感の残る食事だった。
しかも、味濃すぎ、、。

『ああ、さっぱりした麺類が食べたい。
どこかいい店ないだろうか?』